空間と時間を表す用語
間(ま)にはイントラ概念とインター概念がある
日本語で 間 あいだ ま あい はざま という概念は、まず空間的な意味での 物と物との ”あいだ” のことだと思われる。
goo辞書の 1.物が並んでいるときの空間。あいだ。あい。すきま。「車と車との間を置く」
それが "家のひと区切りをなしている部屋” などと拡張されていった。
一方で、時間的な概念としても拡張・適用され、
4 連続している事と事のあいだの時間。ひま。いとま。「食事をする間もない」
となっていったのだろうと思われる。
ところで、英語で 間 を表す接頭語には2種類あって、
inter- と intra- があるのだが、それを明確に区別する日本語が無い。
一番わかりやすい例は インターネット internet。 それぞれのコンピューターネットワークが互に接続された形態で、
今や世界的規模でつながり、電子メールやWebやデータの相互通信に利用されるネットワーク集合体のことを意味する。
通常カタカナ語として使用され、特に日本語訳は無い(と思う)。
それに対して、イントラネット intranet という用語があり、それは組織内ネットワークであり、社内LANなどという言葉に相当する。
するとネット(ワーク)の場合、inter-を 間 とし、インターネットをネット間接続とし、
一方、intra-を 内 に充てることが妥当なように思われる
それでは国の場合にはどうなるのか。
インター国、まさに国と国の間は ”国間” と訳すのではなく、通常 国際と訳される。国際連合、国際機関など。
一方、イントラ国は 国内(問題)となる。
国内に対して国外という対比はあるが、国外問題という言葉には、国際問題に限らず、例えば米国の国内問題も含まれる。
実際には、国際ニュースに米国の国内問題も含まれているので、国際と国外を厳密に使い分けているようにも思えない。
スポーツの月間最優秀選手というのはイントラ概念である。
世代間競争というのはインター概念である。
薬の服用時を指す 食間 はインター概念である。
食事の最中ではなく、食事と食事の間を意味し、食事終了後約2時間後が目途。
このように日本語の間の概念はまちまちである。