統計学
もし私が「統計」を定義するとしたら、こうなる。
統計とは数値情報を解析する1つの手段である。
数値情報は数値データと言い換えることもできる。
また
統計は科学的な基盤を基に推計する手段である。科学的基盤は数学にある。
「統計は客観的である」と言う人がいるが、そこまで言えるのか、私には疑問だ。
目的の明確化と事前計画
統計処理を実行するにあたっては、事前に目的を明確にし、手段(たとえばサンプルサイス、検定などの解析方法)を 事前に設定して確立しておくことが重要である。
実験科学者はしばしばデータ収集を進め、それを持って統計学専門家に相談することが見受けられるが、厳格な統計学専門家から
叱責されることになる。「データ収集を開始する前に、統計のプランを立てるべき」と。
しかし実験科学者は試行or先行なくして方向性すら見定めることはできない。
であるから、それらは事前調査であるとして、ある時に、目的方法を、日付を付した実験記録に明記することで応える必要がある。
事前調査の結果を本調査に加えることは厳格な統計専門家にとって許容されることではないが、実験科学者としては
一定理解したい気もあるのだが。
統計の科学的な基盤は数学にある
統計の基礎をなすのは数学である。純粋数学が扱うことのできるのは 厳密に規定された数値についてである。
したがって、(数学的)関数で規定される数値データ集合体について解析・研究が進んできた。その中でも正規分布に従う
数値データの解析がメインである。(他に t分布などがある。)
実際の解析対象が正規分布に従うのか否かは解析結果を得るまでは不明であるが、正規分布に従うであろうと想像(あるいは仮定)して進める場合が多い。
しかし、解析結果によって対象が正規分布に従わないことが明確になることも多く、その差異をどのように考えるか、という点が重要である。